トランプ氏の反トランスジェンダー政策に抗議デモ 米NY
【ニューヨークAFP=時事】米ニューヨークで3日、トランスジェンダーの子どもに対する医療を制限するドナルド・トランプ氏の大統領令に抗議するデモが行われた。(写真は、米ニューヨーク市で、トランスジェンダーの権利を守るデモに参加した人)
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米紙ニューヨーク・タイムズの報道によると、ニューヨーク大学ランゴーン医療センターでは、大統領令に従い、トランスジェンダーの子ども2人の予約がキャンセルされた。同紙によると、親の一人は医師から「新政権のせいだ」と告げられた。
同センターはAFPの取材に対し、コメントを拒否した。
デモ隊は、同センターが見えるマンハッタンの公園に集結。「トランスの未来を守れ」「憎悪に屈するな」「沈黙を破れ」といったスローガンが記されたプラカードを掲げ、抗議した。AFP記者によると、少なくとも1人が警察に拘束された。
先月就任したトランプ氏は、連邦政府の研究・教育助成金を受け取る機関に対し、19歳未満の性適合治療を打ち切るよう命じる大統領令に署名した。
あるデモ参加者は「地元自治体での組織づくりから始め、トランプの言いなりにならない市長を選ぶことが重要だ」と述べた。
トランスジェンダーの一人としてスピーチに立ったラビ(ユダヤ教の宗教指導者)のアビー・スタイン師は、トランプ氏は「この国で最も脆弱(ぜいじゃく)なグループの一つ」を標的にしていると非難。「私たちが求めているのは、生きる権利、基本的な医療を受ける権利だ」と語った。
政権復帰後のトランプ氏はトランスジェンダーの人々を標的とし、性別は男性と女性の二つしか認めないとする大統領令にも署名。国務省は海外渡航者向けのウェブサイトで、「LGBTQ」の表記から、トランスジェンダーの頭文字「T」とクィアを示す「Q」を削除した。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕