柿澤勇人、演じる“アンチヒーロー”は「怒りが原動力」 ミュージカル「ボニー&クライド」に意欲
ミュージカル「ボニー&クライド」の製作発表会見が31日、東京都内で行われ、キャストの柿澤勇人、矢崎広、桜井玲香、海乃美月らが出席した。
井上芳雄、「ラグタイム」に「自信と勇気をもらった」 石丸幹二らと「菊田一夫演劇賞」授賞式
同作では、1930年代の米国で銀行強盗や殺人を繰り返したボニー・パーカーとクライド・バロウのすさんだ生きざまが描かれる。日本では2012年に初演され、今回は新演出版での上演。クライド役を柿澤と矢崎、ボニー役を桜井と海乃が、それぞれダブルキャストで演じる。
「クライドとボニーには『世の中をひっくり返したい』という爆発力がある」と柿澤。演じるクライドについて「当時は(米国の人々が)抑圧され、希望の光が見えず、諦観で生きていこうという時代。クライドの原動力の中で一番大きいのは怒りなのかな」などと語り、「生きていて感じる『ふざけるなよ!』みたいなものを(役に)ぶつけたい」と力を込めた。
さらに、「(クライドは)アンチヒーローで犯罪者だけど、見ていただいく方に『悪いことばかりやっているけど、頑張れ! いけ!』みたいな、いろいろな感情を持っていただけるように頑張りたい」とも意気込んだ。
一方、矢崎は「ボニーとクライドの刹那(せつな)的な物語を丁寧に描いている」と今作をアピールし、桜井は「このカップルを好きになってもらえるように演じたい」と意欲を見せた。
海乃にとっては昨年、宝塚歌劇団を退団した後、今回が初めて出演する作品。「楽しくお稽古をさせていただいています」と言う海乃は、「この物語で(ボニーとして)全力で生き抜きたい」と話していた。
3月10日から4月17日まで東京・シアタークリエで上演。その後、大阪、福岡、愛知の各公演が行われる。